目をキラキラさせながら語るシリウスに、はとてもうらやましそうに話を聞いていた。
自分がいつも行くお店とはまったく違う様子にもまた、目をキラキラとさせた。
お菓子が動きだすなんて、不思議で仕方がない。
食べれる羽ペンってどんなものなんだろう。
想像するだけでわくわくするそれらを心に描きながら。
「シリウスがうらやましいな、私もそんな素敵なお店見てみたい……」
「……お、俺が連れて行ってやるよ!」
「でも、私魔法使いじゃないからだめだよ」
連れて行ってくれる。
その言葉はすごく嬉しいけど、でも私じゃだめだ。
私はシリウスとは違うから一緒には行けない。
幼い彼女でも二人の違いはよくわかっていた。
シリウスは、を連れていきたいのか必死で説得をはじめた。
彼もまた、彼女と一緒にでかけたいのだろう。
「大丈夫、魔法界にはみたいな元々魔法使いじゃない人だっているんだ!!」
「本当に?」
「行きたいんだろう?」
「い、行きたい!」
シリウスの言葉を聞くと、はとても嬉しそうに笑った。
魔法使いじゃない自分でもシリウスと一緒に素敵なお店を
見れるんだと思うと本当に嬉しくてたまらなかった。
シリウスもが行くと言ってくれてうれしいらしく、安心した顔をした。
の小さな手を取ってシリウスは言った。
「さぁ行こう、」
「うん!」
心地よい風が吹く丘を二人でかけていった。
片方は、あんなにも目を輝かせて聞いてくれる彼女にも見せてやりたいと思い
もう片方は、彼の見ている素敵な世界を自分も見たいと思いながら。
君だけ、特別
20090417(一応、幼少期設定)