「あー蝶がとんでるよシリウス。」
「おぉ。」
「もう春だねー。お団子食べたいなぁ。」
「なんだよその、オダンゴって。」
「あ、そっかシリウスは知らないんだよね。」
「で、なんだそれは。」
「日本のお菓子。もちもちしてておいしいんだよ。」
「今度作れよ。」
「無理だよ、あんなのぶきっちょな私には無理。」
「じゃあ今度どっかで食べさせろ。」
「うーん、じゃあ夏に我が家に来る?」
「・・・え?」

どーする俺?!
彼女の家にお呼ばれされたってことだよな。
まてこら、俺男だぞ。
あっはんうっふんベッドでぎしあんになっても知らねえぞ。
おいこら、下品とか言うな。男なんだ許せ。
まぁとにかくナイスだ・・・えっと、オダンゴ。
今年の夏はパラダイスだぜジェームズ!!

「ねーシリウス。何さっきから百面相してるのさ。」
「あ、あぁなんでもない気にするな。」
「で、来るの?来ないの?」
「行くに決まってんだろ!」
「本当に?!」

どどどどうしよう私!!
お団子の話でつい。そう、ついよ。ついシリウスにじゃあうちに来る?
なって言っちゃったのよ。冗談よせよとか笑われるのがオチだと思ってたのに!
え、来てくれるなんて!あぁ神様ありがとう本当にありがとう!
冷静なフリして内心心拍数がやばかったけど、勢いでもなんでも言ってよかった!
リリー、私やったよ!がんばったよ!

「その、楽しみだね夏休み。」
「お、おう。」


初めての夏休み














20080421
(正しくは初めて一緒にすごく夏休み。いいタイトル思いつかなかったんだ。)