ものすごく寒い廊下を今私は歩いている。
図書館でたくさん課題用の本を借りたから手が出てて余計に寒い。
そして私の腕で山積みになっている本は私の視界も遮る。
階段大丈夫かな。本落としたら絶対にやばい。本を落とすだけでなく命を落としかねない。
ああはやく談話室に戻りたい。リリーが暖かいココアを用意して待っててくれてるはずだし。
何より暖炉に当たって早く暖まりたい。廊下にも暖房がついてればいいのに。
はやくココア飲みたいなぁ。リリーのことだからきっとお菓子も用意してくれてるに違いない。
そしたらリーマスもよってくるかな。ジェームズはきっとリリーにひっついてるだろうし、
ピーターもいる、かな。シリウスはー・・・、どうせ可愛い女の子のところだろう。
そのことを考えてはため息が出る。シリウスのことは、好きなんだと思う。恋ってしたことがないからよくわからない。
みんなと同じような感じの好きなのか、それとも特別な好きなのか。
そういえば最近気づいたらいつも彼のことばかり考えている気がする。変な気分だ。
今度ジェームズにでも恋について教えてもらおうかな。話長そうだけど。
「うわっ」
いろいろと考えてたらバランスを崩してしまった。やばい、本が・・・!
「おっと、何そんなにたくさん本を抱えてるんだよ。」
「・・・え?あ、ありがとう。」
「どういたしまして。ほら半分貸せよ、持ってやる。」
「あ、平気だよ!悪いからいいって。」
「いいから貸せ。・・・見てて危なっかしいんだよ。」
「ん・・・?」
「な、なんでもねぇ!」
倒れそうになったとこにシリウスが来て支えてくれた。なんでだろう、心臓がバクバクいってる。
なんだか顔も熱い気がする。シリウスの顔を見てられない。ちくしょう、急に出てくるなんて反則だ。
そんな、そんなかっこいいことされたら惚れちゃうじゃないか。こんなにドキドキするのは初めてだ。
とりあえず好意に甘えて半分もってもらい、寒い廊下を去った。
・・・ジェームズに話を聞くのはやっぱりやめにしよう。
20070227(漫画みたいな恋の落ち方)